本番に向けてのピアノ練習


** 【本番に向けた練習計画とミスの原因について】 **


日々のレッスンの成果を、ピアノコンクールや発表会で十分に発揮するためには、本番に向けてどのような練習をすれば良いのでしょうか?

基本は、本番の1か月前には曲をきちんと仕上げておくこと。

そこから本番に向けてピアノ演奏にさらに磨きをかけていきます。


本番でありがちなのは、普段は弾けているのに、覚えていたはずなのに、本番で突然忘れてしまうというミスです。多くの人は本番に緊張するため、このようなことが起こりがちです。
この緊張をコントロールするのはとても難しいことでもあります。


緊張の裏でこういった失敗は指先の記憶だけで弾いていたことが原因の1つに挙げられます。
1つ1つの音を意識できていれば、このミスは無くすことができます。

1つ1つの音を意識できるようになるための練習方法については、「ピアノコンクールで入賞するには」の中でも紹介しています。



** 【本番で失敗しないかチェックしてみる】 **


曲に慣れてきたり、弾けるようになって少し気が緩んでしまう時こそチェックしておくと良いです。

◎次の項目をチェックしてみましょう。
もしできないとしたら本番で失敗する可能性がでてきます。

1.途中から弾いてみたときに、反応よく弾き出せるか?
弾き直してしまう、迷ってしまうとしたらその部分は危険箇所です。

2.片手で自信をもって弾けるか?
両手ばかりで弾いていると片手で弾けない部分があるかもしれません。

3.ゆっくりしたテンポで弾けるか?
とてもゆっくりとしたテンポで弾いてみると、意外に弾けなかったりします。

これらは意識を高める方法としても有効です。できるようになるまで練習しておきましょう。



** 【ピアノ演奏中の思考のありかた】 **


本番の演奏中の思考のありかたは最も重要な問題のひとつです。

演奏の目的は曲の内容を聴く人に伝えるところにありますから、音楽表現に集中しなければなりません。
リズム、フレーズ、ハーモニーを感じ取り、表現します。
そして、形式、曲のムード(キャラクター)、スタイル性も表現しなければなりません。

ところが、それらに集中したくてもできないときがあります。
技術的なことや暗譜に不安があるとついそちらのほうに気を取られてしまいます。
これだと気持ちがかたくなってしまい、聴いて楽しめる演奏になりません。

ですので、難しすぎる曲ばかりを数多く手がけず、力の範囲内の曲で表現に集中することを習慣にしましょう。



** 【最後に】 **

緊張をしないようにするには、と考えるのではなく、緊張しても普段通りに弾くにはどうしたらよいか、そう考えるほうが自然です。

そのためには、本番1ヶ月前からどのようなピアノ練習を行えば良いのか、
その答えが「ピアノ上達練習法」の中にあります。

また、本番に失敗しやすい箇所はいくつかの決まったパターンがあります。

これも詳細は教材の中で紹介していますので、本番前の練習に取り入れ、役立ててほしいと思います。

そして、もしも学習曲の生演奏を聴く機会がありましたらぜひ足を運んでみてください。
本番に向けてのモチベーションも上げることができます。

発表会やピアノコンクール、本番という大切な場面で、日々の練習の成果を十分に発揮できますように。