効果的なピアノ練習
** どんなピアノ練習が効果的か **
ピアノの練習は、ただ繰り返すのではなく、常に頭を使って考えることが大切です。
【ピアノの練習で大切なこと】
前に練習した曲、身につけたテクニックの復習を継続的に行っていますか?
一回覚えたことを繰り返し練習することで、それが基礎力のアップに繋がり、実力の伸び方に差が出て来ます。
また、目で見て覚えたものよりも、体で覚えたもの(運動機能的要素)は時間が経つと忘れやすいものです。
ですのでピアノを弾くような非日常の指の動きは、練習を継続しないと上達しません。
継続的な反復練習を行い、覚えたことを忘れないようにしましょう。
常にフィードバックし、あらゆる練習要素を復習することで、初めての曲でも読み間違いなくセンスよく表情をつけることができるようになるでしょう。
先に進みたいという気持ちから、どうしても継続的な反復練習はおろそかになりがちですが、
ピアノの練習を行う上で、ぜひ日々意識してみてください。
** 自分にあったプラス練習 **
ピアノのプラスの練習には、いくつかありますが、自分にとってのプラス練習=自分に合った練習を選ぶ必要があります。
“もっと難しい曲を弾きたい”と思っても、音符読みや指使いに余裕が出ないまま始めては、音楽表現とは程遠いピアノ演奏になってしまいます。
自分の実力よりも難しすぎる曲では、大抵の部分で基礎力が不足しています。
そのため、覚えていたはずのテクニックが出てこなかったり、簡単な譜読みができなくなったりしてしまい、いくら練習しても成果のでないマイナスの練習になってしまうのです。
ですのでプラスの練習をするためにも、「練習曲選び」はとても重要です。
** 適したピアノの練習曲と数 **
ピアノの練習曲選び以外にも、練習曲の数はどれくらい必要なの?と悩まれる人も多いと思います。
判断のポイントとしては、自分のレベル、生徒のレベルは今どれくらいなのかをしっかりと把握することです。
レッスンでなく自分の力だけで、譜読みから、テクニック、表現などまで完成させられる曲を見つけます。それがわかれば練習曲の大半はそのレベルにします。
そうすると
常に表現豊かにピアノを弾くことが習慣となり、記憶も定着し、本当の実力が身につきます。
そのレベルより少し難しい曲の練習を行う場合は、すぐに弾ける曲とそうでない曲数(量)の比率が重要です。
難しい曲の練習だけで手いっぱいとなっては、ほかの曲に手がまわらなくなってしまうので、その間に定着したはずの記憶も消えてしまいます。
らくらく弾ける曲が大半であれば、練習曲は15曲ぐらいあっても大丈夫でしょう。
弾けた曲もしばらくは練習をやめずに、記憶が消えにくくなったころを見計らい終了とするのが望ましいです。
もちろん、その曲の重要度によっても、弾けるようになった曲をどの程度練習し続けるか判断する必要があります。
例えばあまり重要でない曲は数をこなし、読譜力をつける目的で練習し、大体弾けたら次々と新しい曲に替えるとよいでしょう。
「練習曲」など身体に覚え込ませたい大切な練習要素を含んでいる曲は、仕上がってもなお練習を続けましょう。
また、バッハのインヴェンションのような非常に重要な曲は、一生の間に何度も勉強しなおす曲です。
他にもショパンの練習曲やモーツァルトやベートーベンなどの重要な作品もそうです。
その都度理解を深め、表現を豊かにし、技術を高め、レパートリーとしていつでも弾ける状態にしておきたいです。
人によって曲の重要度は変わります。的確な曲選びをし、良いプラス練習をしましょう。
具体的なプラスの練習方法についてのポイントはまたご紹介していきます。