長い曲を最後まで上手に弾く練習方法
** 腕が疲れる、手が痛くなるのはなぜ? **
ピアノの長い曲を弾いていると腕が疲れたり手が痛くなってしまうことがあります。
このような経験は多くの方が体験されたことがあるのではないでしょうか?
読者から寄せられる悩みや質問にも次のようなものが届いています。
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Q:ピアノを弾いていると腕が疲れて痛くなってきます。
弾き方に問題があるのでしょうか?それとも筋力がないのでしょうか?
Q:長いピアノ曲はプロの方でも腕がだるくなったりするのでしょうか?
対処法や練習方法が知りたいです。
Q:ピアノの演奏で長い曲や速い曲が苦手です。
最後まで集中力がもちません。
つい必死になってしまい、途中で腕が痛くなりミスが目立ちます。
練習の仕方を工夫すれば、これらの問題もクリアできるようになります。
問題は、長い曲ですので「持久力」というのが大きな課題です。
☆持久力をつけるには、下記の様な3つの条件があります。
・基礎体力をつける
・良い奏法を身につける
・正しい練習
このような条件です。
無駄に気づき、必要な練習法が見つかると、長い曲も最後まで音楽的に上手に弾き通せるようになるでしょう。
では、一つ一つについて説明していきます。
** 【基礎体力をつけるには】 **
基礎体力をつけるには、十分な練習量が必要であることは誰もが想像がつくと思います。
その中でも俊敏性(指や手首が素早く楽によく動く)は個人差が大きく、豊富な練習量が必要です。
打鍵のスピードばかりにとらわれず、離鍵のスピードが特に大切です。
俊敏に指や手首が動くと、その分動きに余裕ができ、脱力も可能になります。
この部分は繰り返しの練習が必要で、それだけ差がでる部分でもあります。
また、筋力も必要です。
必要になる部分は、指の第1,2,3関節の打鍵方向の筋肉などの屈筋部分です。
筋力は、無意識の練習ではなく"意識的なトレーニング"が効果的です。
** 【良いピアノ奏法を身につけるには】 **
長い曲を弾くために持久力をつけるには、良い奏法がとても重要です。
力を効率良く鍵盤に伝えるためには、手の形や姿勢など正しいフォームを身につけることが大切です。
いくら筋力があっても、間違ったフォームでは長い曲を演奏できません。
また、いかに動きをコンパクトにして力を温存できるか、指先が鍵盤から離れすぎないように無駄のない動きができるかも意識して練習を重ねると良いでしょう。
指・手・腕を落とすといった重力や落下運動の利用も省エネ奏法です。
時々、打鍵後の圧力が必要以上に大きい方を目にします。
打鍵後の圧力をできるだけ減らし、スピードタッチにすることも有効です。
そして、苦手意識を持たれている方も多いのが脱力です。
指の脱力では使わない指はできるだけ上げない、手首や腕の脱力ではその柔軟性が大切です。
良いピアノ奏法を身につけるには、これらのポイントを意識し、繰り返し練習していきましょう。
** 【正しい練習をする】 **
スポーツにもあるように、ピアノの練習でもウォームアップ、インターバル、クールダウンを意識して行うことができます。
ウォームアップでは血流の促進を意識し、インターバルでは有酸素運動と無酸素運動で激しい運動と穏やかな運動を交互に行います。
クールダウンでは次の練習まで疲労を残さないための軽めの練習を行うなど、ピアノ練習方法も効果があります。
正しい練習という意味では自分に合った目標を持ち取り組むことも大切です。
例えば、今、楽に弾けるテンポより少し上を目指すという目標を立てることで練習も有意義なものになります。
他にも、インテンポで弾ける小節数を徐々に延ばしていくという目標もよいでしょう。
また、リズム変奏など、練習のヴァリエーションを工夫することも良いです。
非常に多くの種類があります。
常に自分と向き合ってよい練習方法を研究し、正しい練習を十分な量行うようにしましょう。
これらを行うことにより、ショパンの練習曲など長い曲も最後まで弾き通す持久力を得ることができます。
せっかく多くの時間をかけて練習しても、指や腕が悲鳴を上げてうまく弾けなくなってしまうのはとても残念です。
練習の仕方やコツを今一度考えてみてはいかがでしょうか。